結納

地域や家のしきたりに合わせた結納品の選び方

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2013/08/20 Tue

小谷 真結美

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しきたりの違いがあることを頭に入れて、まずはスタイルの決定を

地域や家によってしきたりが異なる結納。納める結納品もさまざまです。何を選べばよいか、どんなものを選べば失礼に当たらないか、迷う場合も少なくないでしょう。

結納品を選ぶときのポイントとしては、最初にどのようなスタイルで結納をおこなうかを決めること。男性側と女性側の出身地域が異なる場合、ひとり暮らしをしている場合でも、基本はそれぞれの実家の風習に合わせます。

関東式に比べて関西式のほうが、全体的に飾りつけが豪華です。結納品を飾る祝儀台も、関東式では1~2台にまとめて結納品を並べて飾るのに対して、関西式では結納品1品につき、祝儀台も1台ずつ用意します。

両家でバランスが異なるのを気にされるなら、どちらかにそろえても良いですし、最近ではコンパクトにまとめたセットなどもあります。同じ県内出身など出身地域が近くであっても、結納のしきたりが異なる場合もありますから、まずは両家でよく確認してから準備を始めましょう。

どこまで略すか?結納品の品数

結納の準備の中で最も地域色が出やすいのが、結納品だといえます。略式結納をおこなう場合でも、結納品は正式な9品目を用意する場合や、7品目、5品目などに減らす場合もあります。偶数は「割れる・別れる」につながるため、縁起が悪いと避けられます。結納品の数を決めるときは、必ず奇数にしましょう。

関東式での正式な9品目とは、熨斗(のし)、末広(すえひろ:扇子)、御帯料(おんおびりょう:結納金)、家内喜多留(やなぎだる:酒料)、寿留女(するめ)、子生婦(こんぶ)、勝男武士(かつおぶし)、友白髪(ともしらが)、目録です。

7品目にする場合は「勝男武士」「家内喜多留」を省き、5品目の場合はさらに「するめ」「こんぶ」を省きます。品数が少なくなるほど略式になり、3品目なら熨斗、末広、結納金のみになります。

一方、関西式では、熨斗(のし)、末広(すえひろ:扇子)、小袖料(こそでりょう:結納金)、家内喜多留(やなぎだる:酒料)、松魚料(まつうおりょう:魚料)、結美和(ゆびわ)、寿留女(するめ)、子生婦(こんぶ)、高砂(たかさご)が正式の9品目です。

関東式の「勝男武士」「友白髪」の代わりに「松魚料」「高砂」が加わり、婚約指輪も結納品に数える一方で、目録は1品目として数えません。7品目にする場合は「高砂」「結美和」を省き、5品目の場合はさらに「するめ」「こんぶ」を省きます。関東式結納同様、品数が少なくなるほど略式にはなりますが、関西式の場合、結納品を5品とするのが一般的です。

その他、九州では酒料・肴料の代わりに現物(清酒や鯛)を持参する地域があったり、結納品に「御知家(お茶)」を加えたりします。9品目に御知家を加えるため、正式な結納品(「結納茶」と呼ぶ地域も)の品数も10品目など偶数になります。

結納飾りや祝儀台のグレードもさまざま

関東式と関西式では飾りや目録の表紙なども異なります。豪華な関西式では、松竹梅の飾りがセットになっており、その飾りの下に結納金や酒肴料を置きます。

その他、結納のスタイルや品目が同じでも、結納飾りや水引飾りの種類はさまざまで、豪華なものからシンプルなもの、祝儀台に白木でなく黒塗台や黒塗のお盆を使用したもの、洋風にアレンジされたものなど、実にたくさんの種類があります。

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