結婚・結婚準備

マリッジブルーからの解放~悩める女性たち5つのケース~

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プロポーズを受けた瞬間は、周囲も羨むほどの幸福感に包まれていたはずなのに、具体的に結婚の準備が進みだすと、結婚後の不安、周囲の雑音、環境の変化、いろんな要因が引き金となって複雑な心理状態になってしまうことってありますよね。これがよくいうマリッジブルーというもの。
今まさに、それぞれの理由でマリッジブルーになってしまっている5人の女性に対して、産前産後の女性支援やパートナーシップ支援をされている大葉ナナコさんにアドバイスをいただきました。

悩める女性達5つのケース

Case1 価値観

01_photo_02_02私は慎重でマイペースな方なんですが、結婚準備の進行中に、とても重要な事柄に対する決断を即決したがる彼に疑問を感じ始めました。お互いのスピード感が違うことが原因で、衝突が多くなりつつあり、一緒にいても楽しむことができません。このまま結婚してもうまくやっていけるのかどうか不安です。(29歳・女性・交際期間5年)

Advise From Nanako:あなたはとっても愛されていると思いますよ。男性ホルモン「テストステロン」は目的を達成するためにも重要なホルモンで、女性の10倍も出ています! 今の彼は、あなたと結婚することを目標に定め、男性ホルモンをフルに発揮しているだけ。
男性は目標がない時はフラフラしているけど、狙いを定めたらガルル! となります(笑)。「早く決着をつけたい」という願望、「早く進められて嬉しい」という男性の感情はむしろ生理的で、自分に自信を持つためにも大事なんです。

女性であるあなたは感情重視型なので、スピードよりも、じんわり感じながら準備を進めたいんですね。その気持ちを彼に告げてください。
「ていねいに幸せをかみしめながら、感じて、考えて、選んで進めていきたい」「あまりにも速さが優先されると、戸惑ってしまう」と伝えてはどうでしょう? 男性は過去に経験したことしか言語化できないといわれていますから、あなたの気持ちはあなたが表現するまで、彼にとってはチンプンカンプン。落ち着いてきちんと気持ちを説明して、不安に感じていることをそのまま伝えましょう。結婚はこの先続く長い生活のスタート。一緒に暮らす中でお互いのペースを作るのだから、今の段階では違ってて当然です。

Case2 学歴

01_photo_03_02彼の実家は一流大学出身の方が多い家柄、彼のご両親が私の両親の学歴を気にしており、あまり結婚に積極的ではありません。反対とまではいかないまでも、たまにそのことで嫌味を言われたりするので、あまり気に入っていただいていないようです。彼との結婚は考え直した方がいいのでしょうか?(27歳・女性・交際期間2年)

Advise From Nanako:日本は格差社会が広がっているといわれるけれど、西欧ではもともと階級社会。アッパークラス、ミドルクラス、労働者階級......と残酷なまでにラインが引かれています。そのラインを超えての結婚は、芯からくつろぐことがないからさみしいものになるからと、避けるヨーロピアンは多いもの。
愛はどんな障害をも乗り越えられると思うけれど、そのためには、自分の力ではどうしようもないことが障害ではへこたれることでしょう。

もし、彼のご両親が学歴だけで人を判断する感性だったら、あなたは育ってきた環境の違いを実感するでしょう。
もし、教育を受けて社会に貢献できる人材になることが大事、と考えている感性だったら「うちの両親は戦後から家の事情で進学が思うようにいきませんでした。しかし、このような地域活動で、社会貢献しています」など、あなたのご両親の見えない素晴らしさを伝えるのも大事なのではないでしょうか。
あなたの両親も勉強したかったけど、さまざまな環境で勉学に励めなかったのかもしれません。 世界中の誰もが悩む、家柄や親のブランド主義。自分たち夫婦にしこりがなければどんなことも乗り越えられることを信じて、できることからしてみてください。
もちろん、彼に今の不安を伝えてくださいね。

Case3 仕事

01_photo_04_02今の仕事にとてもやりがいを感じています。彼は子供が好きだから、将来的には子作りを考えてはいるのですが、やはり出産・子育ての為に仕事を続けることが難しくなる気がします。彼と比べると、私の方が結婚によって犠牲を払うことが多いので、その不公平さになんだか結婚のデメリットばかりが見えてくるようになってしまいました......。(31歳・女性・交際期間3年)

Advise From Nanako:これも現代の働く女性の共通の悩みですね。
結論からいうと、彼が「育児・家事も一緒にしたくても仕事の条件でできない」というなら問題ありません。彼が「育児と家事は女の仕事だ」と決めつけるタイプなら、デメリット感はさらに増すでしょう。

子どもの世話を二人でしていくのは二人の子どもなのだから当然のはずです。家事をしてくれる男性と結婚すると、働く女性のストレスは半減です。現在の日本は、ワーキングマザー率47%ですが、今後より働くお母さんの環境が良くなるように、私たちも努力しています。男女雇用機会均等法が施行されてからまだたった20年。女性たちのキャリアも仕事のやりがいも増えてきました。

一方男性たちは、高度経済成長期の専業主婦に育児され父親不在の家庭で育ち、育児や家事に男性たちがかかわったモデルを見てきていないがゆえに、どうすればいいのかわからないのです。だから家事と育児に積極的なメンズなんてそうそういないのが現状。今の彼に、徐々にできるようになってもらって、二人で成長する道だってあります。でも最初から「俺はやらないよ」というタイプだと、育てるのに時間がかかりますけどね。育ってくれるのを待つのも愛。育児なんて、待つことばかりです。

育てることを楽しむか、育てなくちゃならないと不公平感を感じるかは人それぞれ。実際、最初から家事育児に参加型の人を探すことのほうが困難だから、愛する人とお互いにハッピーに働き、ハッピーに家庭をつくることも人生のアートだと思って楽しんではどうでしょう? 損得勘定で結婚してもいいことはありません。
これからは仕事もプライベートも、共に充実させる働き方や生き方を尊重する時代となってくるでしょうし、政策面からも、男性の育児参加を高める声が高まっています。仕事と育児の両立は楽にはなっていくと思いますよ。

Case4 妊娠

01_photo_05_02世間でいうところの、いわゆる「できちゃった婚」という形で結婚を決めることになってしまいました。産みたいとは思うのですが、結婚のきっかけが妊娠という事で、妊娠がなければ彼は結婚を考えただろうか......などという不安や、体験したことのない出産を控えた上に、やることの多い結婚準備に対する疲れや焦りでどんどん精神的に追い詰められています......。このまま結婚してしまってもいいのでしょうか?(27歳・女性・交際期間半年)

Advise From Nanako:カップルとして自然にお付き合いしてきた中で、妊娠して結婚を決意するのは不自然なことではないはずです。よくプロポーズをされて婚約指輪をはめて......というふうに段取り通りじゃないと自分たちは正しく進めないんじゃないかと不安な人がいますが、道のりは人それぞれ。できちゃった婚の「ちゃった」という語彙が「不本意」というニュアンスにとらえられ、みんな不安になるのですが、もっと二人で赤ちゃんが来たことを喜んであげてください。

「わたしたちは結婚することになっていたんだ」「わたしをお母さんに、彼をお父さんにして子ども時代を私たちがつくる家庭で過ごしたいという子なんだ」くらいの気持ちで、自信をもってください。そのやってきてくれた命に感謝できちゃうと楽になれますよ! 彼だって、あなたと愛し合っていけそうになかったら結婚は考えていないと思います。

妊娠しながらの結婚の準備は確かに大変です。でも、最近はマタ二ティ用のドレスもあるし、急ぐことはないと思いますよ。それよりも授かった命を第一に考え、産後にひと段落してから結婚式をあげるのもひとつの方法ではないでしょうか。きっかけなんて何でもいいんです。彼自身も、急速な展開にとまどっているようにいるようであれば、自分から「これでヨカッタね」と言葉にしても彼も喜ぶのでは?

 わたしのクラスの受講生の方々は、半数以上が妊娠がきっかけで入籍したカップル。みんな嬉しい気持ちになるように"こうなったらいいなァ"と思うことをおしゃべりして、ハッピーなイメージを作っていってください。「3人チームで幸せになろうね」と。

Case5 家庭問題

01_photo_06_02彼のご両親には気に入っていただいているのですが、彼の実家に同居している兄嫁が私のことを気に入らないようで、無視されたり、たびたび意地悪をされます。結婚後、仕事の都合上近所に住むことになっているので、私としては仲良くしたいのですが......どうしたらいいでしょうか?(29歳・女性・交際期間1年)

Advise From Nanako:まず、彼に相談しましょう。彼としては自分の兄の妻ですから、なにも言えないかもしれませんが、兄の妻が自分の妻を不快に思っているとわかったら、傷つくあらゆる可能性を避けてくれるかもしれません。孤独にひとり悩んでいるのが一番良くありません。

兄嫁はあなたの何が気にいらないんでしょう? 今、お兄さんといい関係じゃなくて、愛されているあなたに嫉妬? 嫁として至らない? 聞けるものなら「なにかお気に召さないことがありましたら、御指導いただけませんか?」と聞いて、その言葉をあなたの彼にも相談しておきましょう。

同じ家族になるのですから対立構造でなく、分かち合える関係が理想ですね。または、そういった意地悪をする方は心の余裕がなくて八つ当たりの対象を探しているだけかもしれませんので、あなたもその意地悪や無視がまったくなかったことのように振舞う、かわす、無視されている者の態度とは思えないような笑顔で包み込んでしまう、などの対処法もあり。あなたまで無視してしまうと相手はエスカレート。悲しい顔をみせるのも、相手の会心の笑みを増やすだけです。

義理のお姉さんだからいろいろと言い難いし、なかなか見通しがたたないかもしれませんが、これから長いお付き合いです。少し頑張って行動を起こしてみませんか? お姉さんの好きなものを聞き出して贈り物をしたり、コンサートや演劇に誘って共有体験をしたり、少しづつ、家の外で一緒に過ごせる時間を過ごせるようにしてみてください。お姉さん自身もストレスがたまっていたことに気がつくかもしれません。
あくまでも、意地悪は気持ちのゆとりのなさから生じる行為なので、真っ向から対立しないでね。

大葉ナナコ
PROFILE 大葉ナナコ
バースコーディネーターバースセンス研究所代表/日本誕生学協会代表理事
1997年より妊娠前から学べる講座を助産師と開講。産前産後の女性支援やパートナーシップ支援、心身に優しく豊かな出産を実現するための調査・研究に従事。講座運営、行政民間での講演、執筆、調査研究、商品開発、テレビ番組の出産シーン監修などで活躍中。代々木公園を臨む教室で毎月妊娠前から産後までの各種クラスを開講。19歳から5歳までの二男三女の母。
URLhttp://www.birth-sense.com

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