みんなの顔合わせ会。二人から、最初の親孝行をしよう。

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• 徹さん　「両家顔を会わせないまま、入籍・結婚式っていうのもさすがに寂しいものがあるだろう…といこともあり、自然に決まりましたね」

• 祥子さん　「徹さんのおじいちゃま、おばあちゃまが（祖父母が）万全でなかったということもあって、徹さんの実家がある東京で開きました。通常、妻になる人の父方さんがいるところで行うというのがお決まりみたいですけど、父も『そういう事情であれば』ということで全然気にせず、東京に来てくれましたね。会は父が仕事で東京に来るタイミングに合わせて決まりました」
• 徹さん　「僕は日程調整して、日本料理屋さんを予約したくらいで、特別なことはしなかったですね。こちらから服装を指定したりもせずに。会の下準備で大変だったことはないですね」
• 祥子さん　「父はかなり変わり者で、『首にタオル掛けてないと息ができない』とか『人生でスーツを一度も着たことがない』みたいなタイプの人間なので、お義父様とお義母様に会わせるのを心配していたのですが、この機会を逃したらなかなか打ち解けるチャンスもないだろうと思ったし、一度会ってもらえれば、父の人柄は理解してもらえるだろうと思っていました。だから私の父は、『タオルをしてくるだろうけど、許してほしい』と既にお義父さんお義母さんに根回しして伝えておきましたよ（笑）」

• 祥子さん　「私も心配性だから、一応今後の結婚式の日程や、２人の挨拶等を記した、プログラムを用意して参加した人たちに配ったんですね。でも、それはほとんど必要なかった（笑）」
• 徹さん　「僕も一応当日の挨拶の枠組みは考えていったんですけど、結局開会の挨拶もなく、自然と会も会話も進んでいきましたね。姉夫婦の子供達も会に来るなり、バタバタ走り回っていたし（笑）」

• 祥子さん　「そうですね。交際しているときからデートで徹さんのご実家に何度も行って、ご飯をごちそうして頂いていますし、その際に私も徹さんもお義父さんにもお義母さんにも私の父の人となりを話し伝えていたからこそ、変に緊張せず和やかな会になったんだと思いますね」
• 徹さん　「両親も『この人が噂のパパか、やっぱりタオルしてる！（笑）』みたいな感じで」
• 祥子さん　「普通こういう会では、両家対面形式で座るものだと思うんですけど、私の隣に徹さんが座っていたし、皆で一つの話題を共有するという感じでもなく、両家入り乱れてそれぞれが会話をしていましたね。父に至っては、徹さんのお義父様とロシア文学の話で盛り上がってたし……」
• 徹さん　「もう結婚式の日程がどうとか、そういう話は不思議とほとんどなかった」

• 祥子さん　「私たちが頑張らなくても、全員が仲良くなりたいって気持ちを持って会に望んでくれたので、変に会が形式的な感じにならないで盛り上がりましたね。一応会が終わるタイミングで皆のイニシャルが入ったハンカチをちょっとしたお土産として会の最後で渡したりもしましたけど、私たち夫婦が何か率先して頑張ったとか、大変だったことは無かったですね。しかも当日、私の誕生日だったのですが、お義母さまがそれを覚えて下さっていて、お祝いしてくれたのも嬉しかったなぁ」
• 徹さん　「会計のお金は僕が用意していたんですけど、会が終わる頃、気付いたら父が払っていてくれたので、変に遠慮せず『あざっす』という感じで、素直にあやかりました。参加人数も多かったし『どうなるんだろう？』って心配していた部分はありましたが、ウチの両親や姉もフランクなタイプなのですごく楽しい会になりましたね」

• 祥子さん　「そうですね。私の知らないところで、みかんを徹さんのお義母様のところに送っていて、お義母様からのメールで知るみたいのはありますね」
• 徹さん　「ウチの父も月に一度『兄夫婦の子供の運動会に行った』だとかを手紙で送ってるみたいですね」
• 祥子さん　「両親同士が良い関係でいてくれるのは、本当に有り難いですね。お互いの実家も遠いですし、顔合わせ会がなかったら、ここまで良好な関係でいられたかはちょっと分からないですね。それこそ『スーツを着たことはない』ような変わり者の父ですからね（笑）。当日いきなり会っていたらビックリされたんじゃないかなって思いますよ。それこそ両親同士がギクシャクしないか心配して結婚式自体を私たちが楽しめなかったんじゃないかな」
• 徹さん　「父と母は、バージンロードはタオルを肩にかけて歩くかどうか予測してましたよ（笑）」

• 祥子さん　「人生であれだけ長い時間肩にタオルを掛けていない父は初めて見ました」
• 一同　「爆笑」

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