出産・育児

【初めての離乳食】離乳食の基礎知識

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離乳食の基礎知識

「離乳食」って一体どんなもの?

「離乳食」と聞いて皆さんはイメージするものはありますか?形状は流動食のようにドロっとしてそう。大人が食べるものより薄味そう。赤ちゃんが口の周りや手を汚しながら食べてそう・・・。どれも間違ったイメージではありません。

ドロドロしていて、素材以外の味はほとんどついておらず、赤ちゃんは口や手や顔、更には食器も洋服もテーブルも床もベタベタに汚しながら離乳食を口にします。

ただ、何ヶ月くらいから食べ始めるものなのか、どういうものを食べさせるものなのかということを想像するのはなかなか難しいと思います。

また、ドロドロの形状のものを食べさせるのはなぜなのか、そもそも離乳食って何のためにあるのか・・・など案外ママになるまで知らないものです。

大体どの自治体でも生後3、4ヶ月くらいの時期に「離乳食の進め方」のような講座が開催されるので経験のある方はご存知かと思いますが、初めての子育ての場合、「離乳食」って未知の領域ではないでしょうか?

「離乳食」、いつから始めるの?

離乳食とは読んで字のごとく「乳」を「離」れる「食」ですが、簡単に言うと「生まれてから母乳や粉ミルクしか飲んでいなかった赤ちゃん(乳児)がやがて幼児になり、大人と同じような食事を取るようになるための練習」です。

そう、「乳児」という呼び方、母乳やミルクを飲んでいるからなのです。これも離乳食を始めるまではあまり意識しない言葉の1つではないでしょうか。

児童福祉法によると、出生から満1歳未満までが「乳児」、乳児期満了(満1歳)から学齢(小学校就学)までを幼児と呼ぶようです。

さて、離乳食の開始時期ですが、厚生労働省が平成17年に発表した「授乳・離乳の支援ガイド(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-17c.pdf)」によると生後5、6ヶ月から開始するのが適当であるとのことです。

数十年前はもう少し早い時期から開始していたようですが、早すぎる離乳食がアレルギーの発症の原因になることがあるというWHO(世界保健機関)の指摘もあり、現在は生後5、6ヶ月からというのが一般的になっています。

筆者が受けた自治体での指導でも「もし赤ちゃんが大人の食事をじっと見ていたり、ヨダレを垂らしたりと興味を示しているようなら5ヶ月くらいから、そうでなければ6ヶ月を目安に始めてみてください」と栄養士の方から聞かされました。

以前より時期が遅くなったとはいえ、大体生後6ヶ月には開始するもの。これを早いと感じるか遅いと感じるかは産前産後で変わるかもしれません。

というのも、産後は赤ちゃんのお世話で目まぐるしい日々が続くので、1週間、1ヶ月という単位があっという間に過ぎていきます。そうなると気付けば6ヶ月、なんてことになっているかも知れませんね。

「離乳食」の役割とは

しかし、母乳や粉ミルクしか飲んでいないということは赤ちゃんは「噛んで食べる」という経験をしていません。

噛んで食べようにもまず歯が生えていないし、もちろん言葉も通じないから「よく噛んで食べてね」と言っても理解もできません。それも得体の知らないものをこれまた見たことのないスプーンで口に突っ込まれて、赤ちゃんにしてみれば初めてづくしでびっくりなことばかりに違いありません。

ですから、最初は飲み込めるくらいになめらかな状態のものを与え、1歳になるくらいまでを目安に「食べる」「食事を取る」という行為に徐々に慣れさせていこう、というのが離乳食の大きな役割なのです。

最初はごく薄味なのもまだ味覚が発達しておらず、未熟な内臓に負担をかけないため。量も最初はスプーン1さじから。種類もたくさん与える必要はなく、まずはお粥から始めて、一つずつ食材を増やしていけばいいだけです。

母乳や粉ミルクをやめるのはまだまだ先の話で、1歳前後くらいまでは「離乳食」と「母乳、ミルク」を並行して摂取していくことになります。

「離乳食」、その後はどうなる?

最初はスプーン1さじから始める離乳食ですが、1歳になる頃には大人と同じように1日3食、毎日大体決まった時間に食べ、生活のリズムを作ることが理想とされます。

ドロドロだったものが徐々に固形の食べ物になり、使う食材や品数もだんだん増え、食べさせてもらっていたのが、手づかみするようになり、もっと後になるとスプーンやフォークを使って食べ、飲み物もコップから直接飲むようになります。

大人と同じように1人で食事を取れるようになるための第一段階としての離乳食。何だか難しそう、面倒くさそう、と思うかもしれませんが、なるべく簡単に、そして成長の過程を楽しみながら進んでいけるとよいですね。

記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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