出産・育児
夫婦で向き合う育児~パパの役割・夫婦で協力し、育児に向き合うことの意義
2014/07/31 Thu
誰にでも起こり得る「産後クライシス」
最近、ネットや情報番組でよく話題になる「産後クライシス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。出産後、妻から夫への愛情が急激に冷め、関係が悪化することを指す言葉です。
かつては「産後のガルガル期」なんて呼ばれ方をしていました。産後はホルモンバランスが不安定な上に、睡眠不足や疲労が重なり、ストレスを受けやすい状態です。
そんな折にパパの何気ない言葉や行動が原因でケンカが始まり、夫婦関係が悪化し、離婚に至るということもあるようです。可愛い赤ちゃんを授かったのに夫婦がすれ違うのはとても残念なこと。子育てを楽しく豊かなものにするためには夫婦が互いにサポートし合えることが重要です。ここでは「夫婦での協力」についてお話したいと思います。
昔から日本には「床上げ」という言葉があり、産後1ヶ月前後は布団を敷きっぱなしにしてからだを休め、回復してきたところで徐々に通常の生活に戻していくことが理想とされています。かつては出産に際して実家に里帰りすることが当然だったので、家事や身の回りのことは実家の家族に任せていればよかったのです。
しかし、今は家庭の事情などにより里帰りせず、産後、夫婦のみで生活するパターンも増えています。家事をお願いできる人がいないとなると、ママは赤ちゃんのお世話だけでなく、家事も自分でやらなくてはいけないことに。産後、休養をとらなくてはいけないのに余計にからだを使うことになります。
産後、無理に動くことで不正出血や乳腺炎など体調不良が生じることもあり、赤ちゃんのお世話をするためにママが倒れてしまうということにもなりかねません。だからこそ、パパは家事や自分の身の回りのことをママに任せるのではなく、積極的に協力、サポートを心がけて欲しいのです。
ママを守るということは赤ちゃんを守ることにも繋がります。ここで、「ママの負担を考慮して里帰り出産すれば産後クライシスは回避できるの?」と考える人もいるかもしれませんが、その答えはNO。もちろん里帰りしていれば、ママも赤ちゃんのお世話に専念できるかも知れませんが、自宅に帰ってからが子育ての本番です。
自宅を留守にしている間、パパに1人暮らしをさせていたら家が散らかり放題、帰って来たママがその様子を見て呆れ返るなんてケースもあります。
また里帰りしている間、ママは赤ちゃんのお世話にどんどん慣れていくのに、パパは置いてきぼりでスムーズに育児に参加できず、夫婦間に温度差が生じる可能性も。里帰りするかしないかは一概にどちらが良いとは言えないので、納得がいくまで夫婦で話し合って決断することをオススメします。
里帰りに限らず、どんな小さなことも夫婦で話し合い、共有しあうことが夫婦での協力における第1歩とも言えると思います。
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