結婚・結婚準備

再婚&熟年結婚の新常識?夫婦財産契約に関する大まかな話

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2014/05/21 Wed

SAWA

お金と夫婦

突然ですが、結婚したらお金が2倍に増えると思っている人はいませんか?(筆者がそうでした......)お小遣い制を採用する家は多いし、また夫婦共働きを選べば世帯あたりの収入は増えます。それと反対に、働き盛りのアラフォー世代や、熟年結婚、再婚の場合、それなりの貯蓄がすでにあるので、むしろ結婚が不利益になるのでは?と怯える人がいるかもしれません。

あまり考えたくないけど結婚前に知っておいて損はない、夫婦と財産についてざっくり紹介します!

財産分与の対象は共有財産のみ

すでに「三高」というワードは死語になりましたが、結婚相手の条件に高収入をあげる人は少なくありません。

でも玉の輿を狙う人にとって結婚や再婚が一発逆転・起死回生の手段であるかといえば、意外にそうでもないようです。夫婦仲良く添い遂げるのであれば心配ないのですが、もし離婚という決断に至れば、ふたりは財産分与という手続を行うことになります。

それこそあまり考えたくない話ですが、この財産分与の対象になるのは「共有財産」のみであるというのが大きなポイントなのです。

夫婦の財産には2種類ある

ちなみに夫婦の財産というものは2種類あります。まず「特有財産」。たとえば結婚前に働いて貯めた個人の銀行預金などがそうです。つまり夫婦の一方が結婚前から有する財産&結婚している間に自分の名前で手にした財産です。

それ以外のいろんなものが「共有財産」。たとえばサラリーマン&専業主婦という組み合わせでマイホームを建てたとします。この場合、ダンナさん名義で家を購入しても、家という財産は夫婦の共有財産と見なされます。

また結婚後にダンナさんのお給料から貯蓄にまわす分も共有財産になります。

財産分与でトラブルになりやすい

離婚の際、「共有財産」を1/2ずつ分けましょうというのが財産分与のルールです。この仕分けがなかなか難しく揉め事のタネになりやすいのですが、その話はややこしいのでまた今度。

簡単にいうと、結婚後の生活でふたりが力を合わせて築きあげたものは折半しましょう、という理屈です。

もうおわかりですね? 仮に無一文の人が運よく資産家と結婚できたとしても、相手が結婚前に築いた財産(「特有財産」)をもらえるわけではないのです。

トラブルを未然に防ぐ夫婦財産契約

ところで無一文でも結婚によって財産を多く獲得できちゃう方法があります。

結婚前に「夫婦財産契約」を交わせばいいのです。この夫婦財産契約、セレブと呼ばれる人たちや資産家同士の結婚においては一般的で、フランスなどでは結婚前に財産について取り決めをしておくのが普通だそうです。

この夫婦財産契約の内容によっては、夫婦間のトラブル(たとえば浮気などによる離婚)が起きたとき、結婚前から所有する財産であっても財産分与の対象になり得るのです。(もちろん、そういう契約内容でOKという同意があってこそですが......)。

再婚で子どもがいる場合は財産をめぐる子どもたちの不安解消にもつながります。

ただし夫婦財産契約は婚姻届を提出する前に登記しないと無効になってしまいます。

そして日本では件数がとても少なく、手続が超~面倒くさいというデメリットもあります。

まとめ

共働きが普通となった今、結婚後も自分の名義で「特有財産」を所持しておき、まさかの離婚や再婚に備えるというのが賢い選択であるかもしれません。

熟年結婚や離婚はますます増えているし、日本でも夫婦財産契約が当たり前になる日が来るかも? でも結婚前から離婚を想定しておくというのは......何だか寂しい気がしてしまいますね。

記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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