出産・育児

不妊に悩む友人・知人との付き合いを考える

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不妊症の友人との付き合い方

10組に1組の夫婦が不妊に悩んでいる(注1)というデータもある昨今。不妊の悩みは、もはや一般的な問題となりました。あなたの友人や知人のなかに悩んでいる人がいないとは言い切れません。

自身が親となると、何気ない会話やSNSの投稿にも自然と子供の話題が増えるもの。今一度、不妊に悩む方との付き合い方や子供に関する話題について、考えてみませんか?

実際に不妊症の治療をされた方の意見や、先輩お母さんのアドバイスも紹介します。

(注1)http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa03.html

「正解」はないけれど、相手の身に立って考えてみよう

不妊に悩む方とのコミュニケーションは、他のどんな関係においても「こうすればいい」という一つの回答が示せないように、「これでOK!」という正解はありません。人によって受け取り方はさまざまですし、気を遣ったことで逆に相手を傷つけてしまうこともあるからです。

ただ、もし不妊に悩む方がいた時にその痛みの部分をいたわりつつ接してあげることができたら、互いに優しい気持ちでお付き合いができるのではないでしょうか。具体的な接し方のポイントをまとめました。

子供の話題は控えめに

妊娠の喜びやかわいい子供の行動などは、友人とわかち合いたいもの。しかし、それを話すのはママ友やパートナーでもいいかもしれません。

SNSや年賀状での子供の写真の投稿は避ける

かわいいわが子の成長を知らせたい。そうは思っても、不妊に悩む方のなかには、子供の姿を見るだけでもつらいという状況にいることもあります。

励ましたり、過度に共感したりしない

もし「治療が辛い」「お金がかかる」などのグチが出ても、相手を励ますのは厳禁です。また「わかるよ」という共感の言葉も、子供のいる人や妊婦さんが発言した場合には、傷つける原因となることも。適度にあいづちを打つくらいがいいかもしれません。

ときには、距離を置くことも視野に入れて

お互い気楽な独身時代には何でも話せる間柄だったとしても、環境によっては、関係が変わることもあります。気を遣って過ごすのならば、一度距離を置くのも一つの手です。

参考:不妊症治療の経験者&先輩お母さんのご意見

不妊症の治療をされている方のご意見

大切な友人の妊娠や出産は、とてもうれしいもの。でも正直、うらやましいとか、なぜ?と思ってしまう自分もいて、「私って心が狭い...」と泣いたこともありましたし、子供との幸せそうな話を聞くのはとても辛かったです。

不妊治療は、個人の頑張りではどうにもならない問題ですし、身体的・精神的な負担も重く、経済的にも大変です。友人が気を遣ってくれている気配を感じると申し訳ないな...という気持ちになりますが、同時にありがたく感じています。

先輩お母さんの体験談

学生時代の友人が数年間の不妊治療をしている間に、私自身も妊娠・出産を経験。報告や年賀状等は気を遣っていましたが、あるとき、友人が治療について細かく話をしてくれる機会があったので、応援の気持ちで子宝グッズを送ったのですが、送り返されてしまいました。同封された手紙に「素直に受け取れなくてごめんなさい」と書いてあり、傷つけてしまったと反省しました。それからしばらくは連絡をとる機会は減りましたが、その後、友人も子供を授かったので、今は育児アドバイスを求められることも。また親交が深まっています。

以上、参考までにご紹介しました。センシティブなものだけに、なかなか難しいものではありますが、二人目不妊などの問題も挙がる昨今、避けては通れないテーマです。今まで育んできた友情や関係をこれからもつないでいくためにも、今一度意識を向けてみてくださいね。

記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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